4月8日、マリアこども園の入園式が行われました。
年少さんは保護者の皆さんと笑顔で登園してきてくれ、入園式では園長先生にピカピカの名札を頂きました。
月曜日から新たに始まる園生活‼ たくさんの笑顔が見られる事を職員一同楽しみにしています。
12月23日 小さなトナカイパウラ
ここはサンタクロースのトナカイの小屋。いつもと違う興奮と緊張感が張り詰めています。 それもそのはず、 いよいよ明日がクリスマスイブ! トナカイたちは 毎年のように、サンタさんの大きなそりを引くという晴れ晴れしい役目を果たせるのです。サンタさんと一緒に、そりいっぱいに積んだプレゼントを子どもたちの元へ届けるために。どのトナカイも、もう出発を楽しみにしています。だけどたった一頭、悲しそうに藁の上に横たわっているトナカイがいます。 小さなトナカイの子、パウラです。パウラはまだとても小さいので、そりを引くことができません。だから他のみんながサンタさんと一緒にプレゼントを配っているあい だ、小屋でお留守番していることになったのです。小っちゃくてもパウラだって、子どもたちにプレゼントを届けたくて仕方ないのに。『元気を出して、パウラ! 来年こそみんなと一緒にあの大きなそりをひけるわよ。ママが約束するわ。だから、そんなに悲しんでいないで、プレゼントをそりに積むのを手伝ってちょうだい。ね、いい子だから。』こう言って、ママはパウラを元気づけようとします。『でも、他の子たちはみんな行くのに、どうして私だけがお留守番?』パウラがか細い声で答えるのを聞くと、ママも考え込んでしまいました。確かにパウラの言う通り、トナカイ の子どもたちもそりの旅に行くことになっています。みんなもうパウラよりも大きくて、力も強いからです。困ったわね、どうしましょう・・・とさんざん考えていると、突然アイデアが浮かびました。『じゃあパウラ、今年 はサンタさんの隣に座らせてもらって一緒に行く?』これを聞いてパウラ は大喜び。サンタさんの元へと、さっそくそりをよじ登りました。
12月22日 クリスマスソング
今朝早くのことです。ふくろうのエルナが、お気に入りの木の枝に座っていました。夕べは夜通し森の中を飛び回ってやっと帰ったところだったのです。『さあやっと一休み。』と目を閉じたばかりなのに、近くで何かがパキっと、割れるような折れるような音がしました。エルナが片目を開けてみると、リスのエリが突然やってきて、目の前に立っています。しかもなんだ かすごくソワソワしている様子です。『エルナ、ねぇエルナ! あなたに力を貸してほしいのよ、どうかお願い! みんなで、誰かスピーしてくれる人を探しているの。』『スピーって?』 エルナは閉じていたもう片方の目を開けて、不思議そうに聞き返します。『あ、間違えた。スピーチ、スピーチ! ほら、パーティーのお食事を始める合図に、何か話してほしいの。みんな勝手 に食べ始めたんじゃあ、パーティーらしい正式な感じにならないでしょう?』『じゃあ、なにか考えておくわ、ホーッ、ホーッ。』 そう言うとエルナはまた目を閉じました。
『確か、お歌を歌えばサンタクロースさんからプレゼントがもらえるはずだったわね...』と、 エルナは思って、それから色々と考えを巡らせます。そして遂に、『僕のアヒルたち』という歌のメロディーを思い付きました。じゃあちょっと歌詞をアレンジして・・・これでどうかしら?
お友達揃った。
アヒル、キツネ、ウシ。
アヒル、キツネ、ウシ。
クリスマスパーティーを始めよう。
みんなで『いただきます!』
ホーツ、ホーツ
『これでもう、クリスマスがいつ来ても大丈夫! 』
そう言うと、エルナはやっと満足して眠りにつきました。
12月21日 クリスマスを待ち焦がれて
『サンタクロースさんって、一体いつになったら来てくれるの?』と尋ねているのはコブタのフェリックス。みんなで盛大にお祝いするクリスマスパーティーが、もう待ち遠しくって仕方がありません。
『だぁかぁらぁ、フェリックス! サンタさんが来るのは、クリスマスになってからって言っただろ?』 クリスマスのことは、お兄ちゃんのエミールが全部話してくれました。だって、フェリックスは春に生まれたばっかりの、とっても小さなコブタちゃんなんです。お兄ちゃんのエミールはもう大きいので、クリスマスのことなら何でも知っています。おいしいクッキーのことも、動物たちが集まって一緒にお歌を歌うことも、みんなに必ず、カラフルなパッケージに包まれたプレゼントがあることも・・・ みんなエミール兄さんが教えてくれたのです。そうそう、パーティーを一層輝かしくしてくれるたーくさんのロウソクの炎のことも、フェリックスはエミールから教わりました。だけどそんなにたくさんの光に溢れたパーティーの様子は、小さなフェリックスには想像もできません。さて、夜になって、お空にお星さまがキラキラし始めました。パーティーの明かりもきっとこんな風にキラキラ光るんだなと想像しているうちに、フェリックスの瞳も光り始めました。するとお空の星たちも、もっと明るく輝きます。まるで 《キラキラー等賞》をめぐって競争でもしているみたいです。それを見ているうちに、 フェリックスは幸せそうに眠りについていきます。光溢れる夜、サンタクロースさんがいつ来ても、もう不思議ではありません。
夢の中のフェリックスは、今頃サンタさんのそりの鈴の音を聞いていることでしょう。