12月22日 クリスマスソング
今朝早くのことです。ふくろうのエルナが、お気に入りの木の枝に座っていました。夕べは夜通し森の中を飛び回ってやっと帰ったところだったのです。『さあやっと一休み。』と目を閉じたばかりなのに、近くで何かがパキっと、割れるような折れるような音がしました。エルナが片目を開けてみると、リスのエリが突然やってきて、目の前に立っています。しかもなんだ かすごくソワソワしている様子です。『エルナ、ねぇエルナ! あなたに力を貸してほしいのよ、どうかお願い! みんなで、誰かスピーしてくれる人を探しているの。』『スピーって?』 エルナは閉じていたもう片方の目を開けて、不思議そうに聞き返します。『あ、間違えた。スピーチ、スピーチ! ほら、パーティーのお食事を始める合図に、何か話してほしいの。みんな勝手 に食べ始めたんじゃあ、パーティーらしい正式な感じにならないでしょう?』『じゃあ、なにか考えておくわ、ホーッ、ホーッ。』 そう言うとエルナはまた目を閉じました。
『確か、お歌を歌えばサンタクロースさんからプレゼントがもらえるはずだったわね...』と、 エルナは思って、それから色々と考えを巡らせます。そして遂に、『僕のアヒルたち』という歌のメロディーを思い付きました。じゃあちょっと歌詞をアレンジして・・・これでどうかしら?
お友達揃った。
アヒル、キツネ、ウシ。
アヒル、キツネ、ウシ。
クリスマスパーティーを始めよう。
みんなで『いただきます!』
ホーツ、ホーツ
『これでもう、クリスマスがいつ来ても大丈夫! 』
そう言うと、エルナはやっと満足して眠りにつきました。