2022年12月23日金曜日

アドベントカレンダー

12月23日 小さなトナカイパウラ 

ここはサンタクロースのトナカイの小屋。いつもと違う興奮と緊張感が張り詰めています。 それもそのはず、 いよいよ明日がクリスマスイブ! トナカイたちは 毎年のように、サンタさんの大きなそりを引くという晴れ晴れしい役目を果たせるのです。サンタさんと一緒に、そりいっぱいに積んだプレゼントを子どもたちの元へ届けるために。どのトナカイも、もう出発を楽しみにしています。だけどたった一頭、悲しそうに藁の上に横たわっているトナカイがいます。 小さなトナカイの子、パウラです。パウラはまだとても小さいので、そりを引くことができません。だから他のみんながサンタさんと一緒にプレゼントを配っているあい だ、小屋でお留守番していることになったのです。小っちゃくてもパウラだって、子どもたちにプレゼントを届けたくて仕方ないのに。『元気を出して、パウラ! 来年こそみんなと一緒にあの大きなそりをひけるわよ。ママが約束するわ。だから、そんなに悲しんでいないで、プレゼントをそりに積むのを手伝ってちょうだい。ね、いい子だから。』こう言って、ママはパウラを元気づけようとします。『でも、他の子たちはみんな行くのに、どうして私だけがお留守番?』パウラがか細い声で答えるのを聞くと、ママも考え込んでしまいました。確かにパウラの言う通り、トナカイ の子どもたちもそりの旅に行くことになっています。みんなもうパウラよりも大きくて、力も強いからです。困ったわね、どうしましょう・・・とさんざん考えていると、突然アイデアが浮かびました。『じゃあパウラ、今年 はサンタさんの隣に座らせてもらって一緒に行く?』これを聞いてパウラ は大喜び。サンタさんの元へと、さっそくそりをよじ登りました。

 


2022年12月22日木曜日

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12月22日 クリスマスソング

 今朝早くのことです。ふくろうのエルナが、お気に入りの木の枝に座っていました。夕べは夜通し森の中を飛び回ってやっと帰ったところだったのです。『さあやっと一休み。』と目を閉じたばかりなのに、近くで何かがパキっと、割れるような折れるような音がしました。エルナが片目を開けてみると、リスのエリが突然やってきて、目の前に立っています。しかもなんだ かすごくソワソワしている様子です。『エルナ、ねぇエルナ! あなたに力を貸してほしいのよ、どうかお願い! みんなで、誰かスピーしてくれる人を探しているの。』『スピーって?』 エルナは閉じていたもう片方の目を開けて、不思議そうに聞き返します。『あ、間違えた。スピーチ、スピーチ! ほら、パーティーのお食事を始める合図に、何か話してほしいの。みんな勝手 に食べ始めたんじゃあ、パーティーらしい正式な感じにならないでしょう?』『じゃあ、なにか考えておくわ、ホーッ、ホーッ。』 そう言うとエルナはまた目を閉じました。

『確か、お歌を歌えばサンタクロースさんからプレゼントがもらえるはずだったわね...』と、 エルナは思って、それから色々と考えを巡らせます。そして遂に、『僕のアヒルたち』という歌のメロディーを思い付きました。じゃあちょっと歌詞をアレンジして・・・これでどうかしら? 

お友達揃った。 

アヒル、キツネ、ウシ。 

アヒル、キツネ、ウシ。 

クリスマスパーティーを始めよう。 

みんなで『いただきます!』 

ホーツ、ホーツ 

『これでもう、クリスマスがいつ来ても大丈夫! 』

そう言うと、エルナはやっと満足して眠りにつきました。 


2022年12月21日水曜日

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12月21日 クリスマスを待ち焦がれて 

『サンタクロースさんって、一体いつになったら来てくれるの?』と尋ねているのはコブタのフェリックス。みんなで盛大にお祝いするクリスマスパーティーが、もう待ち遠しくって仕方がありません。

『だぁかぁらぁ、フェリックス! サンタさんが来るのは、クリスマスになってからって言っただろ?』 クリスマスのことは、お兄ちゃんのエミールが全部話してくれました。だって、フェリックスは春に生まれたばっかりの、とっても小さなコブタちゃんなんです。お兄ちゃんのエミールはもう大きいので、クリスマスのことなら何でも知っています。おいしいクッキーのことも、動物たちが集まって一緒にお歌を歌うことも、みんなに必ず、カラフルなパッケージに包まれたプレゼントがあることも・・・ みんなエミール兄さんが教えてくれたのです。そうそう、パーティーを一層輝かしくしてくれるたーくさんのロウソクの炎のことも、フェリックスはエミールから教わりました。だけどそんなにたくさんの光に溢れたパーティーの様子は、小さなフェリックスには想像もできません。さて、夜になって、お空にお星さまがキラキラし始めました。パーティーの明かりもきっとこんな風にキラキラ光るんだなと想像しているうちに、フェリックスの瞳も光り始めました。するとお空の星たちも、もっと明るく輝きます。まるで 《キラキラー等賞》をめぐって競争でもしているみたいです。それを見ているうちに、 フェリックスは幸せそうに眠りについていきます。光溢れる夜、サンタクロースさんがいつ来ても、もう不思議ではありません。

夢の中のフェリックスは、今頃サンタさんのそりの鈴の音を聞いていることでしょう。


2022年12月20日火曜日

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12月20日 フィップスのアイデア

みんなワクワク興奮気味のハリネズミ一家。だって、あとたったの4日で待ちに待ったクリスマスがやってくるのです。動物たちみんなと祝う盛大なパ ーティーを成功させるには、しなくてはならない仕事がまだまだたくさん残っています。パパはツリーにライトを掛けているところ、そしてママはみんなに振る舞うお料理を作っているところです。お兄ちゃんやお姉ちゃんたちは、犬の子たちを手伝って、クリスマスツリーの飾りつけをしています。『で、僕は何したらいいの?』と聞いているのは一家の末っ子フィップス。『あなたはまだ小さいんだから、 何も手伝わなくていいの。』ママは優しくフィップスにキスをして、こう言ってくれます。だけどフィップスもどうし ても何かしたくて、なんだか悲しくなってしまいました。ぬいぐるみをぎゅっと抱いて、おしゃぶりを口にくわえたまま、ちょっとご機嫌斜めです。しばらくしてフィップスが言いました。『ママ! 思い付いたよ、僕にできること!』って。『あら、なあに?』と、ママはフィップスを膝に抱き上げます。『生まれたばかりの羊の赤ちゃんに、僕のおしゃぶりを譲ってあげることにしたの、クリスマスプレゼントとして。だってまだ小っちゃな赤ちゃんだから、悲しい時、支えてくれるものがなくちゃ困るでしょう?』『だけど、あげてしまったらあなたの分がなくなるのよ。よく考えてみたの?』と、ママが確かめると、フィップスは答えました、『ママったら! 僕には縫いぐるみだってあるし、第一僕、もう赤ちゃんじゃあない!』そこでママとフィップスは、おしゃぶりを包んでプレゼントを用意します。12月24日はもうすぐ。 フィップス君から羊の赤ちゃん宛に、ツリーの下に置くプレゼントがこうして出来上がりました。


2022年12月19日月曜日

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12月17日 消えたプレゼントはどこ?

カラスのテオがすっかり困り果てています。今朝はずーっと、ファームの中をあちこち飛び回ってばかりいるのです。草むらの下で慌てて何かを探していると思ったら、今度は子牛たちの餌箱の後ろ、オーブンの中まで覗いたりしています。『テオ君ったら、一体どうしちゃったんだろう?』と雌鶏のモナに聞かれても、雌鶏仲間たちは『私たちもわかんない...。』と、ただただコッココッコ鳴くばかりです。ついにモナがテオを捕まえて問いただしまし た、『テオ、聞かせて! 一体何があったの?』

『実はね...』とテオが始めます。『コウノトリのアドリアン、いつものように冬は南の国で過ごすだろう? 一度でいいから、僕らと一緒にクリスマスをお祝いしたいって言ってたのに。だけどアドリアンが一緒じゃないと、ヒナたちはアフリカまでの道が分からない。だから付き添って行かないわけにはいかなかったんだ。それでも、せめてプレゼントは置いていきたいって言って、ピンク色のパッケージを残して行ったのさ。でも、それが...消えちゃったんだ。クリスマスまで僕が預かっておくって約束だったのに...。』テオはそう言うと、悲しそうにくちばしの上で翼をバタバタ振りました。『そんなの、消えてなくなるわけないでしょ?さあ、みんなで一緒に探しましょう!テオ君だけが悩んでたって始まらないもの。』モナのこの一言で、雌鶏たちが一斉に方々に駆け出しました。

すると突然、一羽の雌鶏が興奮して鳴く声が池の方から聞こえてきました。 

『何かあるよ! 探し物って、もしかしてこれ?』テオは大急ぎで池へと飛んで行きます。『よかったー! 見つけてくれたんだね!』と、声を枯らせて言いました。そしてやっとのことで一安心。『じゃあさっさと小屋に運んでしまいましょうよ。あそこならクリスマスまで大切にしまっておける。 もう2度と消えたりなんかしないわ!』雌鶏のモナはそう言って、テオにウィンクして見せました。


12月18日 レアちゃんのクリスマス

小さな子羊のレアは、羊たちみんなと一緒にファームに住んでいます。クリスマスを楽しみにしているレアですが、気になるのはママのこと。だってママ、ここのところずっと様子がおかしいんです。ある日レアは思い切って聞いてみました、『ねえママ、みんな牧場に出てるのに、どうしてママだけが 小屋に残っているの?それに、どうしてそんなに食べてばかりいるの?』って。パパもママも、心配しなくていいと言いますが、レアはやっぱりママのことが気になって仕方がありません。そんなある日、小屋の中でなんだか大きな騒ぎが起こりました。 さっきまで牧場に居たレアですが、騒ぎに気づいて、すぐにママのところへ行こうとしました。だけどパパに、今は行っちゃだめって、止められてしまったのです。悲しくて泣いていると、やっとパパ に呼ばれて小屋に入ることができました。するとママの隣に、生まれたばかりの真っ白な羊の赤ちゃんがいたのです。これでやっとレアにも分かりました。ママは病気なんかじゃなかったのです。そう、赤ちゃんができたのです。『私の弟! 一緒にクリスマスをお祝いできる家族が1匹増えたのね!』と、レアは嬉しくてたまりません。これこそが、レアにとって最高のクリスマスプレゼントです。


2022年12月15日木曜日

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12月15日 甘いサプライズ

フェリックスはまだ幼い仔馬。 今年のクリスマスは、フェリックスにとって 生まれて初めてのクリスマスです。 だから、毎日起こる色々な新しい出来事 にワクワクしながら、みんなが盛大なパーティーの準備をするのを、楽しみに眺めています。 誰かがおいしそうなクッキーを焼いているなと思ったら、こちらでは誰かがクリスマスソングを熱心に練習中、そして手作りのオーナ メントでファームの飾りつけをしている動物もいます。それに、あっちからもこっちからも、バニラやシナモンなどの、なんとも言えない良い香りが 漂ってきます。もう何週間か前のこと、フェリックスはママのお手伝いをして、シュトレンというケーキを一緒に焼きました。 クリスマスシーズンだけのケーキなんだそうです。 焼きたてを食べたくてうずうずしちゃったフェリックスですが、ママは言いました、『これはね、クリスマスパーティーの日まで切らずにとっておくのよ。』って。どんな味がするんだろう?と、今もフェリックスはあのシュトレンのことを考えずにはいられません。それでお腹を蹄で掻いたりなんかしていると、ママがお台所から呼ぶ声がしました。『こっちにいらっしゃい、フェリックス! ちょっとしたサプライズが待ってるわよ。』 そう聞くと、フェリックスはもう居ても立ってもいられなくなっ て、大急ぎでママのところに駆けつけます。実はフェリックスは甘いものが大好き。もちろんママは、それを誰よりもよく知っています。フェリックス を見るとママはテーブルを指して言いました。「ほら、焼きリンゴ! 蜂蜜とナッツを使ったスイーツでね、これもクリスマスシーズンのおやつなの。試 してみる?』甘いものに目の無いフェリックスが首を横に振るはずがありません。リンゴにパックンと食いつくと、舌鼓を打って言いました、『ママ! すっごく美味しい。僕の一番お気に入りのクリスマスのスイーツはこれに決まり!』 


2022年12月13日火曜日

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12月13日 もうイースター? 

ウサギのヘンリー、 クリスマスが待ち遠しくって待ち遠しくってたまりません。 ママと一緒に、 人参クッキーもたくさん焼きました。そのクッキーは、クリスマスパーティーでのお友達へのプレゼントです。ヘンリ一はまだとても小さなウサギの子で、みんなとクリスマスをお祝いするのは今年が初めてです。だから本当は、どんな風にクッキーをプレゼントしたらいいのかも分かりません。お兄ちゃんのフィニャスに聞いてみると、すぐに手を貸してくれました。 お兄ちゃんは、キャベツの葉っぱにクッキーをくるんで紐で結び、小さなプレゼントの包みにしてくれたのです。クリスマスパーティーは初めてだけど、ヘンリーは春にお祝いしたイースターのことならよく覚えています。だから、あの時のことを思い出して、出来上がったプレゼントをファームのあちこちに隠しました。ウサギ小屋の下に一つ、藁のお山の上に一つ、子牛のベノが使っているエサ箱の中に一つ...、まだまだたくさんの場所に隠したのです。夜になって、ヘンリーが得意そうにこのことを話すとママは、やさしく笑ってヘンリーを膝に乗せると言いました、『ヘンリーちゃん、もうすぐやってくるクリスマスのお祝いではね、プレゼントを隠したりしなくていいの。イースターの卵と違ってね、プレゼントは好きな人に直接手渡せばいいのよ。さあ、ママが手伝ってあげるから、隠したプレゼントを集めに行きましょう。そしてパーティーの日にぜんぶ持っていかなくっちゃ。』ママとヘンリーは、クリスマスソングを楽しそうに口笛で鳴らしながら、ファームのあちこちをピョンピョン跳ねて、クッキーの包みを一つ残らず集めました。


2022年12月12日月曜日

アドベントカレンダー

12月10日 びっくり、ドッキリ! 

雌鶏のモナが、ファームや森のお友達と一緒にクリスマスパーティーの準備をしています。クッキーを焼いて、パーティー会場のデコレーション。この後も、まだまだたくさんの仕事がみんなを待っています。

キツネのフレデリックがツリーを立てようとした時、モナが急にハッとした 様子でコッココッコと鳴き始めました。「ねえ、みんな! 何だか焦げ臭くない? クッキー、オーブンに入れっぱなしだっけ?』それを聞くとフレデリックもドキッとして、立てかけていたツリーからうっかり手を離してしまいました。それで大きな音を立てて、ツリーが床に倒れてしまいます。『あらあ ら、随分なクリスマスプレゼントね。まずは黒焦げクッキー、おまけにツリーまで倒れちゃって、まったくもう災難続き!』モナはそう叫んで、もうどうしたらいいのか分からない様子です。 そんな時、モナを落ち着かせてくれたのは、ハトのルーディー。『モナ、大丈夫、大丈夫。 クッキーなら僕が今、様子を見てきたばかり。焦げてなんかいないよ。何かの焼ける匂いは外から来たのさ。カラスのテオが焚き火をして、みんなにホットアップルジュースを作ってくれるんだって。』『わーい、美味しそう。じゃあ僕、さっさとツリーを立てちゃおう。』とフレデリックが言うと、モナも嬉しそうです。『じゃあ、私はオーブンからクッキー出してくるから、それからみんなで、焚き火を囲んで座りましょう!』そう言って、モナはコッココッコと笑いました。


12月11日 お手製のツリーオーナメント 

今日はいかにも12月らしく寒い一日です。子牛のベノは窓辺に座って、吹雪の舞う様子を眺めています。クリスマスのパーティーが楽しみだなって思いながら。『ねえママ、ユストゥス君とステラちゃん、まだ?』と、ママに尋ねます。ベノが待っているのは、今日約束した子牛のお友達2頭。みんなで一緒に、パーティーのデコレーションにする大きな大きなガーランドを作 ることにしたのです。ちょうどその時、ドアをノックする音が聞こえて、ママがお部屋をのぞきました。『ベノ、 いよいよ工作の始まり! お友達もやってきたわよ。』『やったー!』 と、ベノが嬉しそうな声をあげます。3頭の仲良しさんは、さっそく工作にとりかかります。きれいな色とりどりの工作用紙から、天使やクリスマスツリー、お星さま、雪の結晶などの形を切り抜 いていくのです。『とーってもきれいね!はい、お疲れさま。』と、ママも感心して言いながら、テーブルにおいしいクッキーと暖かいココアを出してくれました。おやつで力をつけると、ステラ、ユストゥス、ベノは、今度は切り取ったモチーフを全部ひもに通してつなぎます。こうしてツリーに掛けて飾る素敵なデコレーションのチェーンが出来上がりました。さっそく、ファームの大きな納屋に置かれたクリスマスツリーに飾ってみます。みんな満足の出来栄えを見ながら、声を合わせて『モミの木』の歌を歌いました。クリスマスパーティーがますます楽しみです!


12月12日 願いごとカード 

『どうしたの、ティル?』と、クマのママが尋ねます。クマの一家が住む洞穴の入り口にも雪がたくさん積もりました。小さなクマの子ティルは、そこにしょんぼりと立って、外を眺めているのです。目には涙がいっぱい溜まってキラキラ。一体何があったのでしょう?『雪、どこもかしこも雪・・・。僕の願いごとカード、雪の下に埋もれちゃった。』 そう言うと、ティルの目から 大粒の涙が次から次へとこぼれ落ちてきます。「とっておきのきれいなナッツを貼り付けてさ、 お家の前に置いて乾かしていたのに。 これじゃあもう、見つかりっこない。僕の願いごと、サンタさんに届かないよ。』ティルは すっかり希望を失って、ただただ泣きじゃくるばかりです。 ママはそんな ティルをぎゅっと抱きしめています。するとそこに、パパが帰ってきました。入り口で体についた雪をはらいながら、『どうして泣いるんだい?』と尋ねます。『僕の願いごとカードが、雪に埋もれて見えなくなっちゃった。』とティルが説明すると、パパから思いがけない返事が返ってきました!『ほら、これなーんだ? たった今、パパが雪の下で見つけたぞ。』そう言うとパパは、背中の後ろに回していた手を出して、一切れの紙を見せました。その途端、ティルの瞳がキラキラと輝き始めます。 今度は涙のせいでは ありません。『パパ、 僕の大切なカードを見つけてくれたんだね。』そう言うと、ティルは一目散に駆け寄って、パパにぎゅっと抱きつきました。 そうしながら心の中で、『おいしい蜂蜜の瓶! もうあきらめ寸前だったけど、おかげで願いが叶いそう...』って思いながら。パパのおかげで、カードだけで はなく、クリスマスパーティーを心待ちにするティルの思いも救われました。 


2022年12月9日金曜日

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12月9日 フレデリックの大きな望み 

キツネのフレデリックは、森に住んでいます。もうすぐクリスマス。フレデリックのお家はファームからそう遠くはないので、みんなが忙しそうにパー ティーの用意をしている様子が毎日見えます。『ファームの動物たちと知り合ってお友達になりたいなぁ・・・。そしてみんなと一緒にクリスマスパーティーをお祝いできたら、どんなに嬉しいだろう。』そう心から願っているフレデリックですが、すぐに悲しい思いに沈んでしまいます。『どうせ無理さ、みんな僕を怖がってるから...。』そんなある日のことです。一羽のヒヨコが迷子になって、ファームから姿を消してしまいました。ガチョウの子どもです。ファームの動物たちはみんな心配して、ヒヨコを探します。森でそのヒヨコを見つけたのは、なんとキツネのフレデリックでした! 寒さと不安に震えているヒヨコは、フレデリックを見ると益々怖がって、小さく縮こまって小声で言うのです。『キツネさん、お願い!どうか僕を食べないで!』だけどフレデリックには、ヒヨコを食べる気なんてこれっぽっちもありません。それどころか、ファームに連れて帰ってあげようと思っているのです。なんとかヒヨコを落ち着かせようと、フレデリックは優しい声で言いました『ガ チョウの赤ちゃん、怖がらなくていいんだよ。僕の背中にお乗り、お家に連れて帰ってあげるから。』こうして無事帰ってきたヒヨコを見て、ファームの動物たちは大喜びです。お礼に、フレデリックをクリスマスパーティーに招待してくれました。それだけではありません。フレデリックさえ良かったら、パーティーの準備を手伝ってと言ってくれたのです。幸せいっぱいのフレデリック。念願の望みがついにかなったのですから。


2022年12月8日木曜日

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12月8日 クリスマスのナッツ

小さなリスのエリは、今日はなんだかワクワクソワソワ。 それもそのはず、 午後からカラスのテオ大切な約束があるのです。 クリスマスパーティーのためにエリが集めたナッツを一緒に割ることになっているのです。もう準備はすっかりできていて、あとは木の洞の中に貯めてあるナッツを森の広場に運ぶだけ。ところがです! 洞の中をのぞいてみたエリは、自分の目を疑いました。だって、ここにあったはずのナッツが一つ残らず消えているのです。あっちもこっちも探しましたが、どこにもナッツはありません。『どうしよう、困ったな...。』 と、泣きそうな声で呟きます。『ナッツがすっかりなくなっちゃって、一体私どうすればいいの...?』しょんぼりと森の広場に向かうエリ。とにかくテオにこのことを話して、消えたナッツを一緒に探してもらうしかありません。テオはもう、エリが来るのを楽しみに待ちかねています。実はエリをびっくりさせようと、たくらんだのはテオだったのです。広場に着いたエリは、びっくりして目をこすりました。なんと、そこにはたくさんのナッツが!しかも、もう全部割ってあって、クッキーの生地にするために挽いて粉にしたものまであります。エリは嬉しくてたまりません。これからさっそくクッキー作りにとりかかれるし、それがすんだら、テオと森を探検して遊ぶ時間もたっぷりあります。


2022年12月7日水曜日

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12月7日 クリスマスツリー 

カラスのテオが息を切らしながら歩いています。足元では雪がキュッキュと音をたてています。飛び疲れて翼も重く感じられる上に、冷たい雪で足も凍 えてきました。

ファームの納屋での盛大なクリスマスパーティーのために、毎年クリスマスツリーにする木を選ばなくてはなりません。今年はテオが、その木を探す役になったのです。 羽毛を膨らませ、誇らしい使命に胸を張って出発したのは今朝早く。かなたに見える丘の背に、ようやく昇りかけたお日様が赤いお鼻をのぞかせた頃のことでした。それからというもの、探しに探しているのです。どの木よりも美しい一本を求めて。だけど、どんなに素敵な木にも、どこか一つ必ずテオの気に入らないところがありました。小さすぎたり、細すぎたり、幅が広すぎたり、高すぎたり・・・。そして葉っぱの色が明るすぎてもだめ、枝が多すぎるのも少なすぎるのも不合格です。 ため息をついて、テオはついに雪の上に身を投げてしまいました。『もうやだ。一歩も歩きたくない。』と、ガラガラ声で言いました。その時です、誰かの囁き声が聞こえてきたのは。『テオくーん、こっちこっちー!』って。不思議そうに首をかしげてから、テオは、何本もの枝をまるで腕のように振り動かしている1 本の木に気がつきました。『ここよ、ここ!どうか私を連れてって。 私クリスマスツリーになりたくて仕方がないの。』と、 その木は一生懸命です。そこでテオは上から下までじっくりと、その小さなモミの木を見てみました。根元から梢にいくにつれて、幹がちょっぴり歪んでいて、お世辞にも豊かに育っているとは言えません。 『ウーン、 そんなに言うなら・・・』 と、テオがしぶしぶ答えると、モミの木はいかにも嬉しそうに輝いて見えました。 そこで小さなカラスのテオも考え直します、 『一目見ただけ じゃ分からなかったよ。 こんなに輝くモミの木こそが、 クリスマスツリーにぴったりだ!』 

カラスのテオ君のフィギュアを取って、 アドベントカレンダーの上に乗せましょう。 


2022年12月6日火曜日

アドベントカレンダー

12月6日 サンタクロースの日 

アヒルのエミーが巣からはい出して、まだ眠そうな眼をこすりながらぼんやりと思い出しています。 『12月6日の朝がくる前に、サンタクロースがやってきて、きれいに磨いたブーツにこっそり子どもたちへのプレゼントを入れて行ってくれる......。』 このお話、 私がいま夢に見たんだっけ?それともサンタクロースって本当にいるの? ここまで考えが進んだ時、 エミーは突然ぱっちりと目を覚ましました。『夢なんかじゃない。 このお話、ママがこの間、私と弟のエノに聞かせてくれたんだ!』そうです、だけど、アヒルはブーツなんて持っていません。それでブーツの代わりに何を置こうかって、みんなで考えたのです。そして、お洗濯したばかりの緑の縞々ソックスを、池の近くの柵にぶら下げておいたのでした。『エノ! ほらっ、早く起きて!』と、エミーは弟を起こします。そしてエノがまだちゃんと目を開けてもいないうちに、まるで泉からほとばしる水のような勢いで話し始めました。『ねえねえ、エノはどう思う? サンタクロースさん、本当に来てくれたかしら? 早く行って確かめてみようよ。もう私、待ってなんていられない!』 こうして2 羽は一緒に、あの柵のところまで行ってみました。そこで最初に声をあげた のはエノの方です、『ほら見て、 エミー! サンタクロースさんが本物のブー ツを置いてってくれたよ! 中にはリンゴとナッツ・・・、それにプレゼントも!』 2羽はさっそくプレゼントを開けてみます。 『わーい、 毛糸のお帽 子!色とりどりで、とってもきれい。1つは私に、もう1つはエノ、あなたのよ。』と、エミーは大喜びです。


2022年12月5日月曜日

アドベントカレンダー


12月3日 これなあに? チクチクする! 

ミミとミアは好奇心たっぷりの子猫たちです。 今日も一緒にお散歩しながら、何が発見できるかな・・・?とワクワクしています。 だからどこにでも小さなお鼻を入れてクンクン。 そのせいで『痛ーい!』 って叫んだのはミミの方。『何だろう? 鼻にチクっときた!』と、2匹で現場をよーく観察してみました。 するとそこにいたのは緑色で針だらけのリングです。 そしてリングの上には、 ロウソクが4本立っています。『食べられるかな?』そう言って首を傾げながら、ミアがパクっと食いついてみました。『痛い! チクチクするだけで、 全然おいしくない。 何なのこれ?』 そこへやって来たのが雄鶏のヘンリー、 『なあんだ、君たち、このリングを知らないの?』子猫たちがつまらなそうに首を横に振ると、ヘンリーが得意そうに教えてくれました。『これはアドベントクランツというテーブルリースだよ。アドベント、つまリクリスマスを待つ4回の日曜日ごとに、順々にロウソクに火を灯していくんだ。アドベントの最初の日曜日はロウソク1本。その次の日曜日には2本ってね。4回目のアドベントの日曜日がやってきて、4本のロウソク全部に火がつくと、クリスマスはもう目の前っていう合図なんだ。』子猫たちは、これを聞くと『素敵な伝統ね!』と言って、嬉しそうな声でミャーンと鳴きました。

このお話の場面は、クリスマスのイラストのどこにありますか? アドベントクランツをそこに置きましょう。 


12月4日 素敵なプレゼント 

ファームではクリスマスのための準備がどんどん進んでいます。動物たちはみんなワクワク、 小さな羊の子ララも、もちろんその一人です。今年のクリスマスは、みんなでプレゼント交換をすることになりました。 どの動物も、誰かからのプレゼントを受け取ることになります。誰のためにプレゼントを用意するかはくじ引きでのお楽しみ。子羊ララのプレゼント交換の相手は雌鶏モナと決まりました。『モナへのクリスマスプレゼント、何がいいかな?』と、ララは近ごろ毎日考えています。 だけど、いくらでも時間をかけて考えていられるわけではありません。 だって、もう3週間もしないうちにクリスマスがやってくるのです。 それに、まだまだしなくてはならないこともいっぱい。 黒い子羊ララは、牧場の原っぱを散歩することにしました。 何かいいアイデアがお散歩中に浮かんでくるかもしれません。 鼻先でちょんと押して飼育小屋の鉄の扉をすこーし開けただけで、もうとても冷たい風が顔に吹き付け、外にはぼたん雪もたくさん舞っています。 『わー、今日はとびっ きり寒いなあ! だけどぼくら羊は、このフカフカの毛皮のおかげで寒さもへっちゃら。あー良かった。』そう言うと、子羊ララはその場に立ち止まりました。『これだ! 僕の素敵な毛糸で編んだマフラー! モナへのプレゼントは、これに決まり!』 


12月5日  朝一番 

アヒルのエミーが、ファームの隣のお池で泳いでいます。水はとっても冷たくて、岸辺のあたりは氷が張っています。でも池はまだ、すっかり凍り付いてはいないのです。ボートを漕ぐみたいに水かきを動かしながら、 『クマさんへのクリスマスプレゼント、何にしようかな?』 と、考えているところです。プレゼントの交換相手を決めるくじ引きで、エミーとクマのティルがペアになったのです。それからエミーは、岸をよじ登るようにして水から出て、雪化粧の野原を歩き始めました、うっすらと積もった雪の上にペタンペタンと足跡を残しながら。夕べも少し雪が降って、木々も草むらもまるで魔法にかかって姿を変えたみたいです。すると、ま た、お空の雲からまるで大きな花びらみたいな雪が舞い降りてきました。アイデアがひらめいたのはその時です。『雪って、 私の柔らかな羽になんだか似てる。』そう思って、エミーは大急ぎで巣に戻ると、くちばしで白い羽毛を集めてみました。『わぁ! 思った通り、雪にそっくり!』と、エ ミーは予想通りの結果にとっても満足です。『ティル君へのプレゼントは これに決まり! だって、 雪にそっくりの羽毛を見れば、冬のこんなにきれいな朝を、いつでも思い出すことができるから!』


2022年12月2日金曜日

12月2日 アドベントカレンダー


12月2日 

雪の滑り台 


『コケコッコー! コケコッコー!』と鳴いているのは、 雄鶏のハネス。肥しの山のてっぺんに立って、今朝もこうしてファームのみんなを起こします。夕べは夜の間にたくさんの雪が積もりました。ファームはどこもかしこも分厚い雪に覆われています。 その雪が今、朝日を浴びてキラキラ光ってとてもきれいです。 おや? 子猫のミミとミアが出てきました。 2匹ともおっかなびっくりって感じで、冷たい雪の上にそーっと小さな足を乗せようとしているところです。 それを面白そうに見ていたハネスが、 元気に声をかけます、 『ほーら! こっちを見て!』ハネスは、 雪にすっぽり覆われた肥しの山に、 滑らかな羽がびっしり生えたお尻で一気に滑り下りました。 子猫たちは目を真ん丸にして『私たちもやってみたーい!』と口々に言いました。でも、白くお砂糖がかかったような斜面を上るのは、子猫たちには大仕事です。『待って待って、僕が助けてあげよう。』 と、ハネスは子猫たちを後ろから押してやります。 いよいよ斜面を滑り降りてみると・・・? 子猫たちは、すっかりその遊びが大好きになってしまいました。 『もう一回!』『ねえ、もう一回やろうよ!』と、山を登っては滑り、滑っては登って、遊びに夢中です。夜になると2匹ともくたくたに疲れて、でも満ち足りた幸せな気持ちで、かごの中に寄り添って体を丸めました。そして『私たち、生まれてから、今日が 最高に素敵な一日だったわ。』と、ハネスに小声で言いました。 ハネスもそれを聞いて嬉しそうに頷きます。 『だけど、もうすぐもっと素敵な日がやってくるんだよ。クリスマスをお楽しみに!』そう言って鶏小屋の方に飛んで行ったハネスの胸も、クリスマスを迎える喜びに早くも高鳴っています。


2022年12月1日木曜日

12月1日 アドベントカレンダー

12月1日 アドベントカレンダーが始まりました‼

12月1日「不思議なボール
ミミとミアは子猫の姉さんと妹。 これからいっしょにお外で遊ぼうと思っているところです。 2匹が暖かい納屋から出ようとしたその時、 小さな小 さな白いボールのようなものが空から落ちてきました。 ミアは、 その不思議 なボールを追っ払おうとします。 でも、逃げてなくなるどころか、後から後 から空から降ってきて、どんどん増えていきます。 ミミは怖がって、お昼寝 中のママの後ろに隠れてしまいました。 『ミアちゃんも、そんな所に居ない で早く隠れて! きっと危ないものだよ!』 とミミは言いました。だけどミア はそんなミミの心配もお構いなし。 今度はその白いものに向かって 

『フーッ!』と怒り始めました。 そんな騒ぎに、 お昼寝中のママも目を覚ま し、びっくりしてミアに尋ねます。 『ミア! 何をそんなにフーフー言ってる の?』『お化けが来たから、みんなを守っているのよ!』 とミアが答えると、ママは笑ってこう言います。 『まあミアったら! お化けなんかじゃないわ。これは雪。ほら見て!こうして遊ぶこともできるんだから。』そしてママは、舞い降りてくる雪を次から次へと捕まえて見せました。 ママの真似をして、ミアが雪を追いかけ回すと、ミミも安心して納屋から出てきました。 『わー、楽しい! 雪ってこれから毎日降るの?』 とミアに聞かれて、ママは 答えます。『雪が降るのは冬の間だけ。それも、よほど寒い日にしか降らな いのよ。』って。 だけど、ミアもミミも雪のことを何も知らなくてあたりまえ。だって2匹は生まれて初めての冬を迎えたばかりなのですから。 姉妹は 日暮れまで、嬉しそうに雪狩りをして遊んで過ごしました。 




2022年5月6日金曜日

2022年4月28日木曜日

2022年4月26日火曜日

2022年4月15日金曜日

2022年4月12日火曜日

2022年4月11日月曜日

2022年4月8日金曜日

きたすざか 開園

きたすざかが開園しました‼︎ 楽しい園生活にしようね‼︎

2022年度スタート

2022年度がスタートしました‼︎ 元気いっぱい過ごそうね‼︎

2022年3月8日火曜日

音体指導日 年中児

年中児の音体指導日でした。リモートでの音体指導が終わり、年中さんは楽器の体験をしました。

ベネディクションマリア

ベネディクションマリアではマリア様のお話しを聞き、マリア様に感謝を伝えました‼︎

2022年3月3日木曜日

ひな祭り会の裏側

登園自粛期間中のひな祭り会になってしまったので、お家にいるお友達も一緒に楽しめるようにYouTube配信でのひな祭り会にしました。登園しているお友達もお家にいるお友達もひな祭り会を楽しめたかな?

2022年2月9日水曜日

マリアこども園きたすざか

4月オープンのマリアこども園きたすざかの現状です‼︎

2022年2月3日木曜日

節分

本日の節分の様子です‼︎ 登園自粛期間ですので写真ですみません。 各学年・クラスで楽しみました‼︎

2022年1月22日土曜日

職員研修会

職員研修会の様子です。

2022年1月20日木曜日

年長児 zoom

zoomで分教室さんへ卒園式のコサージュを依頼しました。

2022年1月18日火曜日

雪の滑り台

運転手さんが雪の滑り台を作ってくれました‼︎ 雪遊びがもっと楽しくなったね‼︎

年少児の音楽会練習

2022年1月7日金曜日

2022年1月6日木曜日

雪遊び

マリアこども園の3学期が今日からスタートしました‼︎ 今日は園庭に積もった雪で雪遊び‼︎